夏の美術館
夏の盛りに、美術館に行ってきました。
電車を降りて、美術館までの道すがら
蝉の鳴き声と照りつける陽射しを
たくさん浴びながら歩いて
美術館の建物に入ったら
外とはうって変わっての
涼しさと静寂さで
非現実的な気分になり
彫刻家、船越桂さんの展示を見ました。
木の彫刻に埋め込まれた大理石の玉眼の
透き通った眼差しが、
まっすぐに外よりも
内側の深い部分を
見つめているような
人間の内部の深さについて
思いを巡らせてしまいました。
こちらの気持ちまで透き通ってくるような
静かで、真摯な眼差しがありました。
船越桂さんが装丁を手掛けた、
津田梅子をモチーフにした
『200年の子供』
堀田善衛著
『若き日の詩人たちの肖像』
も読んでみたいなぁと、
活字に対する
興味もわいて世界が広がります。
帰りには、また蝉の声を浴びながら
ギャラリーでかき氷を食べました。
心が少し、自由になる
美術館巡りでした。